久々のおもらしスイッチ②
久々のおもらしスイッチ「次の方、どうぞー」
本橋さんの可愛い声がした。
僕は内心で少しだけ喜びながら、表情には出さないように、レジに並んだ。
いつもは『ラッキーだったけど…カッコ悪い姿を見せちゃダメだな。冷静にしてよう』と思い、平静を装いながら、大人しく買い物をする。
今日もその予定で、特に顔を見ようとしたわけでもないが、自然と顔を上げて「お願いします」と言った。
その瞬間、目に入ったのは、普段はクールな本橋さんの満面な笑顔。そして、可愛い髪飾りだった。
本橋さんが、何か特別なことをしたわけではないのかもしれない。
だが単純な僕には、何かスイッチが入ってしまったようだ。
『やばい!可愛い…』
その瞬間、何かが崩れてしまったようだ。
そして、これまで知らず知らずの内に禁じていたのか、それとも考える余裕がなかったのか、あることが頭に浮かんだ。
『本橋さん…今おもらししているのかな…』
この世界の女の子は、いわゆる「公の場」では、オムツを穿いている。
真面目なところで、男性を不用意に誘惑せず、その時々の職務に集中するためだ。
当然、スーパーの店員さんも、大半はオムツを穿いている(もちろん店によっては敢えてパンツでおもらしを魅せてくれる店員さんもいるが…)。
またこの世界では、女の子は水分をとらずとも、『可愛いから』という理由だけで、何度でおもらしをすることが出来る。
レジ打ちをしながらおもらしをすることも、もう日常茶飯事だ。
「合計は2132円です…」
再び本橋さんの可愛い声がする。
僕は少しだけ意図的に、目を合わせようと見上げてしまった。
本橋さんは目を合わせてくれた。
よく見たら、気持ち良さそうな表情をしている感じもした。
そして再び、髪飾りにキュンとさせられた。
『まさか今、おもらし…』
僕は股間を膨張させてしまった。
『やばい!ダメだ!』
慌てて冷静さを取り戻し、遅れて会計に移った。
「あ、すいません…」
誰も何も怪しまないであろうところ、会計が遅れたことを詫びるように、なぜか僕は口走った。
「ふふっ。大丈夫ですよ…」
本橋さんは笑った。
よく考えたら、全てお見通しだったのかもしれない。
僕は膨らんだ股間に気付かれないように姿勢を変えてレジを離れ、食材や雑貨をレジ袋に入れ出した。
普段のレジ後は何も考えてないのだが、今日はこの間も本橋さんのことが頭から離れなかった。
コメント